A Critical Thinking Reed

学んだことのメモ。考えたことの記録。主に心理学。

「アクティブ・ラーニング」とは

1.アクティブ・ラーニングの定義

文部科学省の定義

教員による一方向的な講義形式の教育とは異なり、学修者の能動的な学修への参加を取り入れた教授・学習法の総称。学修者が能動的に学修することによって、認知的、倫理的、社会的能力、 教養、知識、経験を含めた汎用的能力の育成を図る。発見学習、問題解決学習、体験学習、調査学習等が含まれるが、教室内でのグループ・ディスカッション、ディベート、グループ・ワーク等も有効なアクティブ・ラーニングの方法である。

出典:用語集

Bonwell & Eison(1991)の定義

・学生たちが行っている何かに関する思考と行為といった、それぞれの活動のなかで学生を巻き込んでいるすべてのこと。

・アクティブラーニング(能動学習、能動的学習)をしている状態とは、教室の中でみられる普通の風景、すなわち、学生(生徒・児童を含む)が、前を眺めている・聞いている・ノートを取っている、という従来型の学習「以外」の活動をすべて包摂するような活動のこと。

出典:Active Learning, AC, 能動学習、能動的学習、アクティブラーニング

 溝上慎一氏による学術的定義

一方向的な知識伝達型講義を聴くという(受動的)学習を乗り越える意味での、あらゆる能動的な学習のこと。能動的な学習には、書く・話す・発表するなどの活動への関与と、そこで生じる認知プロセスの外化を伴う。

*認知プロセスとは、知覚・記憶・言語・思考(論理的 / 批判的 / 創造的思考、推論、判断、意思決定、問題解決など)といった心的表象としての情報処理プロセスのことである。

出典:(理論)大学教育におけるアクティブラーニングとは

 

2.アクティブ・ラーニングをしている状態の例

・クラスの中で、学生たちが討論している(class discussion)
・学んだことを1組ないしはそれ以上の学生同士で共有(シェア)している(think-pair-share)
・学習する主体を個人ではなく2人なしはそれ以上の極小ユニットにする(learnig cell)
・アウトカム・レポートや「1分間ペーパー」などと呼ばれるような短いレポートを筆記させる(short written exercise)
・3人から6人程度の互いに協働するグループをつくる(collaborative learning group)
・学生の間で形式的な論争=ディベートをやる(student debate)
・ビデオ映像を観た後で感想を披瀝させる(reaction to a video)
・遊戯性を伴ったゲームをおこなう(class game)

出典:Active Learning, AC, 能動学習、能動的学習、アクティブラーニング

 

その他の参考文献

「アクティブ・ラーニング」と「主体的・対話的で深い学び」の違いは? - Educedia(エデュケディア)