A Critical Thinking Reed

学んだことのメモ。考えたことの記録。主に心理学。

「考える頭」のつくり方(読書メモ)②

 

「考える頭」のつくり方 (PHP文庫)

「考える頭」のつくり方 (PHP文庫)

 

第2章

・朝、目が覚めたときには、頭の中が整理整頓され、すっきりしているのである。目覚めてから起き上がるまでの時間が、ものを考えるうえでのベストタイムで、昔の中国人はこれを枕上(ちんじょう)の時間といった。(p.78)

・声を出してもほとんど運動効果はないように思われがちだが、手を動かすより、やや大きめの声を出すほうが、よりよい散歩になる。オペラ歌手などは、大声で歌いながら演技までするから、すごい運動量である。(p.96)

・Intellectual honesty ということばがある。日本の教師、学者、研究者たちにもっとも欠如しているのが、この「知的正直さ」であろう。(p.106)

・知識というのはすべて借りものである。自分で考えた知識を、われわれはほとんどもっていない。人から聞いたとか本に書いてあったということは、ようするに借りてきた知識ということだ。だから、いわゆる勉強、知的活動、教育というのは、すべて借りものを前提にしている。(p.108)

・失敗を少なくすることがいいことだ、という考えが支配している。現代の社会はどこも、失敗を恐れ、小さな成功を喜ぶという傾向が強い。(p.126)

第3章

・いまの学問とは、知識を記憶する作業が主である。だから、学校へ行っていると、しだいに記憶人間になっていく。記憶によって知識が増えると、新しいことがあらわれても、記憶している知識で判断していけるから、自分で考える必要がなくなる。知識が増えれば増えるほど、自分の頭でものを考えなくなり、当然の結果として、自分で考える力は衰退する。(p.146)

・いじめの問題も、こどものときの共生経験、こども同士で一緒に遊んだという経験が不足していることと無関係ではないだろう。 いまの少子化の最大の問題は、マイホーム主義だ。こどもを自分の家の中に囲いこんで、大人が一生懸命に世話をすればいい子が育つ、というまちがった考え方からは、できるだけ早く脱却しなければならない。(p.156)

・「経験は最良の教師である。ただし、授業料が高い」 知識より経験のほうが、はるかにわれわれを助けてくれる。しかし、それには、苦難や失敗などのリスクがつきものである。(p.184)